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島しょ国への 装備供与意欲 木原防衛相


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 木原稔防衛相は20日、太平洋島しょ国の国防相らを招いた東京都内での国際会議で講演した。インド太平洋地域で国際秩序が脅かされているとして「各国が地域の平和と安定の維持に必要な能力を強化することが死活的に重要だ」と強調。同志国軍に防衛装備品などを供与する枠組み「政府安全保障能力強化支援(OSA)」を活用した協力に意欲を表明した。
 海洋進出を加速させる中国を念頭に「力や威圧を用いた一方的な現状変更やその試みが進展している」と指摘。法の支配に基づく「自由で開かれたインド太平洋」の実現が必要だと訴えた。
 軍を保有しているフィジー、パプアニューギニア、トンガの3カ国から防衛大学校に留学生を受け入れると説明。台風や地震といった災害対処での協力も呼びかけた。
 会議はオンライン開催した2021年に続き2回目。今回は19日から2日間の日程で、日本と14の島しょ国、米国などパートナー7カ国の計22カ国が参加した。木原氏は会議後、記者団に「今回の成果を踏まえ、地域の平和と安定へ積極的に貢献していく」と述べた。