オスプレイ配備撤回を  副知事、飛行再開で政府に抗議 嘉手納降下訓練「遺憾」


オスプレイ配備撤回を  副知事、飛行再開で政府に抗議 嘉手納降下訓練「遺憾」 防衛省の大和太郎地方協力局長(右)に抗議文を手渡す池田竹州副知事=22日、防衛省(県提供)
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 【東京】池田竹州副知事は22日、防衛省と外務省を訪れ、海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの飛行再開と4カ月連続で実施された嘉手納基地でのパラシュート降下訓練に抗議した。オスプレイについて「県民の不安は一向に払拭されていない」とし、配備撤回と事故原因が明らかにされるまでの飛行停止を要求した。降下訓練は県外・国外移転を米側に働きかけるよう求めた。副知事によると両省で担当局長が対応し、回答は従来の政府見解にとどまった。

 嘉手納基地でのパラシュート降下訓練について、再三の抗議にもかかわらず繰り返されていることに「県民の思いを一切考慮しない態度と言わざるを得ず、非常に遺憾」と訴えた。武器搭載可能な無人機MQ9の配備や外来機の飛来など嘉手納基地の負担全般が増していることにも言及した。

 防衛省で大和太郎地方協力局長、外務省で有馬裕北米局長が対応した。両局長は「伊江島補助飛行場の滑走路が大型機の着陸に適さない状態のため、嘉手納基地での訓練はやむを得ない」との認識を示した。池田副知事は「滑走路の補修は長期間にわたる。(同訓練に関する米兵の)ライセンス終了なども時期は分かっているはずだ。やむを得ない場合ではなく、予見できる」と指摘した。(明真南斗)