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PCB廃棄物、基地内保管 防衛省 処理方法、時期定まらず


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【東京】全国の米軍基地内に人体に有害なポリ塩化ビフェニール(PCB)が残されている問題で、木原稔防衛相は26日の記者会見で、今後見つかった場合も「防衛省が適切に保管していく」と述べた。基地内で未処分だったPCBを処分する方法が定まっていないための措置で、保管が長期化すれば漏出などの危険が高まる。
 キャンプ・シュワブでは防衛省が引き取ったPCB廃棄物約280キロが保管されている。防衛省によると、キャンプ瑞慶覧(フォスター)でもPCB廃棄物の可能性があるものが見つかり、業者に確認作業を依頼している。基地が集中している県内では今後も見つかる可能性がある。
 木原氏は保管の期間について「環境省で適切な処理方法が確立されるまで」と説明。その結論を出す時期は「環境省に聞いてもらうことになる」として明示しなかった。
 環境省は本紙の取材に「防衛省、外務省と連携して米側と調整していく。国内で処理することになれば、環境省で処理方法を検討する」とした上で「時期のめどなど答えられるものはない」と述べるにとどめた。 
(明真南斗)