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防衛相に「訓練場撤回を」 県議会 全会一致の意見書提出


防衛相に「訓練場撤回を」 県議会 全会一致の意見書提出 木原稔防衛相(左から4人目)に意見書を手渡す又吉清義県議(同3人目)ら=26日、防衛省
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 【東京】うるま市石川での陸上自衛隊訓練場整備計画に関し、県議会の代表団は26日、防衛省に木原稔防衛相を訪ね、全会一致で可決した白紙撤回要求の意見書を手渡した。県議団によると、木原氏は用地取得費を巡り「他の場所であっても訓練場は必要なので予算は確保したい」という旨の発言をした。県議団の一人から「予算成立前に白紙撤回してほしい」との意見が上がったことに対して述べたという。
 要請は冒頭のみ公開された。団長の又吉清義県議(沖縄・自民)は木原氏との面談冒頭で「県全体を揺るがす大きな問題になっている。県議会としては白紙撤回してもらいたい」と語った。木原氏は「地元から厳しいご意見をいただいている」とした上で「住民生活との関係を重視する観点から、取得後の土地の利用のあり方について改めて検討をしている。今後しっかりと幅広く検討していく」と答えた。
 県議会は7日に退席なしの全会一致で白紙撤回を求める意見書を可決。予算計上の断念は盛り込んでいない。意見書は計画地に隣接する「県立石川青少年の家」には年間4万人の児童生徒らが訪れているとして「学びの場の確保に支障をきたす恐れもある」と指摘する。県議団は内閣府も訪れて意見書を提出した。
  (明真南斗)