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うるま訓練場「暴挙」 断念求める会、防衛省に抗議 沖縄から上京


うるま訓練場「暴挙」 断念求める会、防衛省に抗議 沖縄から上京 三宅伸吾防衛政務官(左から6人目)に集会決議を手渡す「自衛隊訓練場設置計画の断念を求める会」の伊波常洋共同代表(同5人目)ら=27日、防衛省
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 【東京】うるま市石川での陸上自衛隊訓練場整備計画について、20日に計画断念を求める市民集会を主催した「自衛隊訓練場設置計画の断念を求める会」の共同代表を務める伊波常洋元県議らは27日、防衛省を訪れ、集会で採択した抗議決議を三宅伸吾政務官に手渡し、計画を断念するよう求めた。伊波共同代表は「地元に何の連絡もなく、いきなり自衛隊訓練場を造るという暴挙が許されるわけがない」と訴えた。

 三宅政務官は「住民生活との関係を重視するという観点から、取得後の土地利用の在り方について改めて検討している。幅広く検討し、結論が得られた段階で丁寧に説明したい」と述べるにとどめた。

 面談後に取材に応じた伊波共同代表は2000年代前半にキャンプ・ハンセン内の都市型訓練施設建設に対して反対運動が巻き起こって住宅地から離れた場所に移設された経緯を紹介。「住民が動けば国は降りないといけない」と指摘。その上で「自衛隊の是非を問うているのではなく、防衛省の強引な造り方に反対している」と強調した。

 1959年の宮森小ジェット機墜落事故当時5年生で、事故を語り継ぐ「石川・宮森630会」の久高政治会長は「同じような事故が起こらないか不安を抱く市民が多くいる」と話した。 (明真南斗)