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傾くビル、窓から脱出 台湾M7.7 巨大落石、車を直撃 「立っていられない揺れ」


傾くビル、窓から脱出 台湾M7.7 巨大落石、車を直撃 「立っていられない揺れ」 台湾北部・新北市で倒壊した建物から救助された人(右端)=3日(中央通信社=共同)
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 【花蓮共同=渡辺靖仁】「どんどん傾いている。危ないから離れて」。1階部分がつぶれた建物を警察官が見つめていた。台湾沖で3日発生した地震で最大の被害が出た東部・花蓮に共同通信記者が入った。平穏な日常風景は一変。建物の倒壊から逃れようと人々は街頭に飛び出した。 (1面に関連)
 現地では余震が続く。30代の男性は「地震が一日中続いているようだ。落ち着かない」と不安げに話した。発生時にカフェの開店準備中だった男性店主は「立っていられないほど大きな上下左右の揺れだった。1、2分ほど続いたように感じた。怖かったが、周囲にけが人はおらず、ほっとしている」と語った。
 砂ぼこりを上げて崩れる山肌、巨大な石の直撃を受けたトラック。台湾メディアによると、花蓮では複数の建物が大きく損傷した。上階に閉じ込められた住民を、はしごを使って助け出す救急隊。今にも倒れそうなビルをぼうぜんと見つめる人に周りの人が「近寄らないで」と声をかけた。
 別の場所でメディアの取材に応じた住民は「ズボンもはかず、なんとか2階の窓から逃げ出した」と話した。傾いた建物の住民は「ドアが開かず困った」と嘆いた。
 現地メディアによると多くの建物の外壁が崩れ落ち、道路に散乱。ガス漏れや水道管の破裂も起きた。海岸沿いの山では大規模な土砂崩れが発生し、茶色い土煙が海になだれ込んだ。山間部では落石で車やトラックが損壊した。テレビ局が伝えた津波の映像では、強い水流が漁港に押し寄せていた。