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野党、幕引きに反発 「首相は自らに一番甘い」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 野党は4日、自民党が派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡る処分を決定したことを受け、真相解明をせずに問題の幕引きを図ろうとする姿勢に反発を強めた。「岸田文雄首相は自らに一番甘い」(立憲民主党の泉健太代表)として、首相が処分対象に含まれなかった点も問題視。全容解明に向け関係者の証人喚問を求める声が相次いだ。
 泉氏は記者団の取材に「非常に恣意(しい)的で国民不在の処分だ」と批判した上で「首相は何の責任を取ったのか。他人を裁くばかりだ」と主張。次期衆院選で裏金事件について、国民の審判を仰ぐ必要性を強調した。
 日本維新の会の馬場伸幸代表は記者会見で「企業で不正が起これば、トップが責任を取るのが一般社会の常識だ」と指摘。16日告示の衆院補欠選挙では、裏金事件を争点化する考えを示した。
 共産党の小池晃書記局長は会見で「けじめには程遠い。幕引きに持ち込もうとするなら、国民から厳しい審判や怒りの声が寄せられるのを覚悟してほしい」と訴えた。