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首相、責任は「国民判断」 野党、不信任案視野に攻勢 自民裏金処分


首相、責任は「国民判断」 野党、不信任案視野に攻勢 自民裏金処分 安倍派幹部の処分
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 岸田文雄首相は5日の衆院内閣委員会で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件に関係した議員ら39人の処分を巡り「党総裁として信頼回復に責任を果たす。最終的に国民、党員に判断していただく立場だ」と述べた。衆院解散や秋の党総裁選を意図したとの指摘は否定した。野党は処分が甘いとして内閣不信任決議案の提出を視野に攻勢を強めた。離党勧告処分を受けた安倍派の塩谷立氏は異議を唱え、再審査請求の検討を表明した。
 首相が訪米から帰国後の16日には衆院3補欠選挙が告示される。裏金事件は引き続き国会で最大の論点となりそうだ。
 首相は内閣委で、議員処分を踏まえ「政治資金規正法改正を今国会で実現し、政治改革の努力を続けたい」と強調した。規正法の協議の場となる衆院の政治改革特別委員会は11日の本会議で設置される方向。参院も設置へ調整が進む。ただ自民は法改正の具体案を検討中で、公表していない。
 公明党の山口那津男代表も党会合で、規正法改正に意欲を示した。
 立憲民主党の泉健太代表は記者会見で、首相が対象外となった自民党処分を取り上げ「甘い。国民が選挙で首相を処分するしかない」と批判した。安住淳国対委員長は記者団に「後半国会のどこかの時点で、衆院解散か内閣総辞職のいずれかを決断してもらう」と述べ、内閣不信任案提出の可能性に言及した。
 野党は参院の政治倫理審査会幹事懇談会でも、先月出席した世耕弘成氏=離党勧告処分を受け自民離党=ら3人では不十分だとして、野党が審査を申し立てた32人全員の出席を要求し、揺さぶりをかけた。
 一方、塩谷氏は国会内で記者会見し「事実誤認の中で処分が下され、甚だ心外だ」と不満をあらわにした。支援者と相談して再審査請求の是非を検討する。党の規定で処分通達から10日以内に認められており、請求せず離党届も出さなければ除名となる。首相に対し「どうして処分対象から外れたのか。政治不信を招いた党全体の責任は総裁にもある」と反発した。