有料

きょう南シナ海共同訓練 日米豪比、対中アピール


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 日本、米国、オーストラリア、フィリピン4カ国は6日、南シナ海で海上自衛隊や各国海軍が参加する共同訓練を7日に実施するとした防衛相らの共同声明を発表した。南シナ海ではフィリピン船が中国の威圧にさらされる中、日米豪3カ国がフィリピンとの結束をアピールする狙い。共同訓練を4カ国による初の「海上協同活動」と位置付けた。
 共同声明では「自由で開かれたインド太平洋を支えるための地域や国際協力を強化する共同のコミットメント(関与)を示す」と強調。「4カ国の戦術、技量といった相互運用性の強化につながる」と歓迎した。国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所が2016年、南シナ海での中国の主権主張を退けた判断を支持する立場も表明した。
 個別の声明で、木原稔防衛相は中国を念頭に「力による一方的な現状変更や緊張を高めるいかなる行為にも強く反対する」と言明。米国のオースティン国防長官は今回の活動に関し「平和と安定を支えるものだ」と訴えた。
 共同訓練では、フィリピン領海外の排他的経済水域(EEZ)で、潜水艦戦訓練を含む演習を実施。海上自衛隊は護衛艦「あけぼの」、米軍は沿海域戦闘艦、オーストラリア軍はフリゲート艦と哨戒機を派遣。フィリピン軍は複数の哨戒艦が参加する。