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核燃装塡に着手 柏崎刈羽原発 地元同意前に


核燃装塡に着手 柏崎刈羽原発 地元同意前に 東電新潟本社前で柏崎刈羽原発7号機への燃料装塡に抗議する市民団体のメンバーら=15日、新潟市中央区
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東京電力は15日、2011年の福島第1原発事故後、初の再稼働を目指している新潟県の柏崎刈羽原発7号機の原子炉に核燃料の装塡(そうてん)を始めた。「検査の一環」としており、24時間態勢で進めて完了は約2週間後の見通し。新潟県の花角英世知事は再稼働に同意するかどうかを表明していないが、福島事故後に再稼働した6原発12基は地元の同意後に装塡しており、同意前は異例だ。
 説明を尽くさず再稼働を急ぐ動きに、東電や政府への反発が強まる可能性がある。
 作業は原子力規制委員会が15日承認した。
 同原発は1~7号機があり、福島第1原発と同型の沸騰水型炉。このうち6、7号機は改良型。総出力は世界最大規模の821万2千キロワット。 
 花角氏は能登半島地震や一昨年の大雪を踏まえ、原発事故時の避難の在り方に課題があると指摘している。

「再稼働ありき」 地元住民ら反発

 地元住民からは「再稼働ありきだ」「納得できない」といった批判が相次いだ。
 15日午前10時45分ごろ、新潟市中央区の東電新潟本社前。市民団体のメンバーら約60人が集まり、装塡開始に「到底容認できない」とする抗議文を東電担当者に渡した。JR新潟駅前に場所を移し「7号機に核燃料を入れるな」などと書かれたプラカードを掲げた。