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「改憲案早急に」 自民重ねて提案 憲法審、立民は拒否


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 衆院憲法審査会は18日、今国会2回目の自由討議を行った。自民党は緊急事態時の国会議員の任期延長を中心に、早急に幅広い会派で改憲条文案の作成作業に入るよう重ねて提案した。立憲民主党は「議論すべき論点は多岐にわたる。現時点では条文の起草には至らない」と拒否し、数年単位で憲法全体を見渡した議論が必要だと反論した。改憲論議の進め方を巡り平行線が続いた。
 自民の加藤勝信氏は「改憲原案は政府に提出権がなく、究極の議員立法と言える。国民への発議は国会議員に課せられた重要な使命だ」と主張。来週にも幹事懇談会を開き、条文案作成に向けた具体的な方策を決定すべきだと訴えた。
 立民の奥野総一郎氏は任期延長に関し「選挙を経ておらず、民主的正当性に疑問が残る」と指摘。逢坂誠二氏は自民派閥の裏金事件を巡り、還流金を受け取りながら処分対象外となった議員が憲法審に所属していると批判。「議員の地位の正当性に疑念を持たれているのに、自分たちを縛る憲法を議論するのは理解しがたい」と強調した。