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愛媛、高知で学校再開 四国震度6弱、けが15人


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 愛媛、高知両県で震度6弱を観測した地震の影響で、臨時休校した両県の小中学校と高校計15校のうち、高知県内の全13校と愛媛県内の1校が19日再開した。運転を見合わせていたJR予讃線の一部と予土線も全線で運行を開始した。負傷者は広島市で軽傷2人が確認されるなどし、両県と大分県と合わせ15人となった。
 高知県宿毛市の市立山奈小では児童が続々と登校。6年の柴岡煌さん(11)は「誰かと一緒にいられるから、家より学校にいたほうが安心する」と笑顔。中屋俊也校長(59)は地震発生時の防災行動について「改めて確認するために臨時で朝の職員朝礼を行い、子どもたちに周知したい」と話した。
 休校が続いた愛媛県宇和島市の市立小1校は22日に再開する見通し。
 予讃線の一部と予土線は始発から運転を再開した。宇和島駅では、予土線で高校に通う清水莉媛さん(15)が「昨日は運休で学校に行けず、自宅待機だった。運転再開で便利になる」とほっとした表情。神奈川県から旅行で来た藤田教子さん(75)は「予土線が廃線の危機にあると聞き、毎年乗りに来ている。今回も乗れてうれしい」と笑顔を見せた。
 文部科学省は、宇和島市の国重要文化財「宇和島城」や大分県竹田市の国史跡「岡城跡」で石垣の被害を確認。国土交通省は、愛媛県内の七つの宿泊施設で建物の一部損壊があったと発表した。
 愛媛、高知両県で断水は解消されたものの、宇和島市と宿毛市ではさびなどが混ざり、水道水が濁っているという住民からの問い合わせが相次いだ。