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外務省「視察」と問題視せず オランダ兵が沖縄で米軍訓練参加


外務省「視察」と問題視せず オランダ兵が沖縄で米軍訓練参加 「オランダ海兵隊員」の記述が削除された米軍サイト「dvids」
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【東京】オランダ海兵隊員が米軍北部訓練場での訓練プログラムに参加していた件について、外務省は1日、琉球新報の取材に「訓練参加ではなく、米軍の活動を視察する目的で入っていたと承知している」と答え、問題ではないとの見方を示した。事前に知らされていたかについては「他国とのやりとりに関わる」として明らかにしなかった。

 外務省は、オランダ海兵隊員3人が3月10~24日、北部訓練場での訓練プログラムを視察していたと説明。商用機で民間空港に入り、日本で定められた手続きを経て入国した。身分は一般的に日本に入った外国籍の人と同じ。日米地位協定で米軍人や軍属に認められているような特別な取り扱いは受けてないという。

 日本政府は第三国の軍隊が日本国内の米軍施設で訓練するのは認められないという立場だ。その上で訓練以外の「視察」などは個別の事情に応じて認められる場合もあると説明している。

 一方、米海兵隊は4月初旬から公式ウェブサイトに「米軍兵士とオランダ海兵隊員は沖縄の北部訓練場におけるジャングル・リーダーズ・コースで訓練した」と掲載していた。4月30日夜までに同サイトの「オランダ海兵隊員」という部分は削除された。在沖米海兵隊は1日、琉球新報の質問に対し、オランダ軍関係者は「視察」だったと回答した。第三国の軍隊が米軍の活動に参加することは「(基地の排他的管理権を定めた)日米地位協定第3条で認められており、日米安保条約の義務と合致している」と強調した。 

(明真南斗、知念征尚)