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市長選挙の前哨戦の位置づけ・宮古島市区<6.16沖縄県議選最前線・情勢を探る>(14)


市長選挙の前哨戦の位置づけ・宮古島市区<6.16沖縄県議選最前線・情勢を探る>(14)
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 定数2の宮古島市区は現職2人、新人1人の計3人が争う構図となっている。立候補予定者の内訳は県政与党計1人、野党計2人で前回県議選と同様に保守系候補が競合する保守分裂選挙となっている。来年に控える市長選挙の前哨戦にも位置づけられる。

 立民公認で現職の國仲昌二氏(63)は2期目に挑む。座喜味一幸市政を誕生させた保革共闘の「ワンチームみゃーく」支持層の票固めに励む。出身地の来間島をはじめとした市下地を中心に積極的に議会報告を行い、1期目の実績を訴えて政策の浸透を図る。社大と共産のほか、連合沖縄傘下の県教職員組合や自治労などからの推薦も取り付けた。

 自民公認の現職で2期目に挑む下地康教氏(64)は市平良に3月に事務所を設置した。公明からの推薦を得たほか宮古島社交飲食業組合からも支援を受けている。保守系市議10人や公明市議2人の支持を受け、懇談会や企業へのあいさつ回りを実施する。朝夕の通勤時間帯の手ぶりや支持者回りも積極的に行うなど組織・個人の両面から支持固めに汗を流す。

 無所属新人の新里匠氏(47)は市議2期で力を入れてきた経済振興をさらに推進すると打ち出し、市内経済界の支持拡大を狙う。自民現職と同様に公明からの推薦も得て公明を含む市議6人からの支援を受ける。出身の市伊良部での票固めを進めつつ、SNSでショート動画を発信して若年層や子育て世帯ら無党派層へのアプローチにも力を入れる。

 (’24県議選取材班)