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ドローン侵入、探知できず 海自護衛艦の撮影問題


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」をドローンで撮影したとされる問題で、自衛隊がドローンの侵入を探知できていなかったことが14日、政府関係者への取材で分かった。自衛隊は通常、レーダーや操縦用電波の検知でドローンを探知し、無許可飛行と判断すれば電波妨害や捕獲を試みるが、今回は探知できず、適切な対応を取れなかった。
 防衛省は、基地警備の能力が明らかになる恐れなどを理由に探知の有無を説明していない。木原稔防衛相は14日の参院外交防衛委員会で「必要な装備を保有し、不断の能力向上に努めてきたが、不十分だったことが露呈した」と述べるにとどめた。今後の対応として高性能のドローン対処機材の早期導入を指示し、警備に万全を期すとした。
 神奈川県横須賀市の海自横須賀基地に停泊中のいずもを撮影したとみられる動画は、3月に中国の動画投稿サイトに投稿された。基地周辺では無許可のドローン飛行が禁止されている。