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軍港移設「再検討を」 県や県議会会派に要請 市民団体


軍港移設「再検討を」 県や県議会会派に要請 市民団体 那覇軍港の浦添移設計画について再検討を求める要請を行った美ら海を未来に残したいうちなーんちゅの会のメンバーやその関係者ら=30日、県庁記者クラブ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添移設に反対する「美ら海を未来に残したいうちなーんちゅの会」は30日、県や県議会各会派に対し、移設計画の再検討や全県的なアンケート調査の実施などを求め要請活動を実施した。同会は要請後に記者会見し、2022年11月からインターネット上で始めた署名活動が28日時点で5万4050筆が集まったことを報告。同会の大山盛嗣代表は「今の那覇軍港が利用されていないのは明白だ」と述べ、移設の必要性から検討されるべきだと訴えた。

 県や県議会各会派への要請では移設計画の再検討や県民全体へのアンケートやタウンミーティングなどの実施、民港部分だけでなく軍港部分などを含めた埋め立て事業を一体的に捉えた県独自調査の実施などを求めた。

 対応した県側は「みなさんの意見は知事や副知事に伝える」と述べた。県議会では3会派の議員が要請書を受け取った。

 以前は移設計画について統一意見がなかった会派でも、今回の県議選にあたってマスコミが実施したアンケートでは反対で一致した会派もあったとし、世論が広がっているとの感触を語った。

 ネットでの署名活動は年末まで続ける方針。また、てぃだ結の浜を被写体としたフォトコンテストの実施などを通じて、浦添西海岸の海の貴重性や移設計画の問題点を訴えていく考え。

 同会メンバーで屋富祖出身の伊波正さんは「県と那覇、浦添両市が全て容認するのは、自分の中ではあり得ない」と疑問視。米軍牧港補給地区の返還後は、自然豊かな海岸と返還跡地の開発地、屋富祖通りを結んだ活性化が期待できるとし「そのためには海をつぶしてほしくない」と語った。

 (知念征尚)