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住民は知事に反対伝達していたが…「波照間空港」の整備を要望 竹富町長が自民の住民避難PTで 沖縄


住民は知事に反対伝達していたが…「波照間空港」の整備を要望 竹富町長が自民の住民避難PTで 沖縄 住民避難の円滑な実施に関する自民党のプロジェクトチームであいさつする座長の西銘恒三郎衆院議員=4日、自民党本部
この記事を書いた人 Avatar photo 明 真南斗

 【東京】有事の際の住民避難について検討する自民党のプロジェクトチーム(PT、座長・西銘恒三郎衆院議員)は4日、党本部で会合を開き、自衛隊や海上保安庁の利用円滑化を前提にインフラ整備を進める「特定利用空港・港湾」事業などについて協議した。冒頭を除いて非公開。出席した国会議員によると、竹富町の前泊正人町長は「特定利用空港」候補となっている波照間空港について滑走路延長を要望する意向を示した。

 波照間空港が特定利用空港の指定候補となっていることを巡っては、波照間公民館(仲底善章館長)が5月、石垣市内で開かれた玉城デニー知事との住民懇談会で、「特定利用空港・港湾」の指定候補となっている波照間空港の滑走路延長に反対する考えを知事に伝えていた。

 自民党PTには前泊町長らがオンラインで参加した。出席者によると、前泊町長は「懸念を示している住民もいるが、インフラの整備は島の発展に必要だと思うので住民と話し合いをしながら進めていきたい」という旨の発言をした。

 糸数健一与那国町長も実現を要望している与那国空港の滑走路延長や島の南側に新たな港湾を設ける計画を紹介した。両町長から住民避難の観点からもインフラ整備が必要との見解が示されたという。

 県の溜政仁知事公室長もオンラインで参加した。西銘衆院議員は、県管理空港の「特定利用空港」指定について県が同意しなければ進められないとして、溜公室長に「玉城デニー知事と現場の首長との話し合いをしっかり進めてほしい」と求めた。 

(明真南斗)