打ち上げ式で手を振って支持を呼び掛ける立候補者＝15日午後、那覇市内
琉球新報朝刊 16日投開票の第14回県議会議員選挙は与野党の構成が最大の焦点となる。選挙結果は、2期目の折り返しが迫る玉城デニー知事の中間評価に位置付けられ、知事を支える与党と野党はそれぞれ議席の過半数を目指している。無投票となった石垣市区をのぞく12選挙区で激しい選挙戦が展開された。各選挙区の終盤状況をまとめた。 （’24県議選取材班）
【沖縄市区】
定数5を与党系3人（現職2、新人1）と野党系現職2人、中立系新人2人で争う。与党系は新人を含めて3議席奪取を狙い、野党・中立系は3議席維持を目指す。与野党、中立の議席構成の変化が注目され、各陣営は熱戦を展開する。
花城大輔（52）＝自民・現3
仲村未央（52）＝立民・現4
幸喜愛（58）＝社民・新
高橋真（47）＝公明・新
島袋恵祐（37）＝共産・現1
小渡良太郎（44）＝自民・現1
大山眞理（59）＝無所属・新
【中頭郡区】
定数5の中頭郡区は、現職4人、新人2人が争う。現有議席は与党4、野党1の与党多数だ。与党は4議席の維持、新人を擁立した野党は2議席を獲得できるかが焦点だ。地盤が競合する候補もおり、最後まで激戦が続いている。
仲宗根悟（66）＝無所属・現4
上里善清（66）＝社民・現1
新垣光栄（61）＝無所属・現2
米須清一郎（54）＝無所属・新
宮里洋史（37）＝自民・新
中川京貴（61）＝自民・現4
【うるま市区】
選挙戦は8年ぶりで、うるま市区では過去最多の7人が定数4を争い混戦となっている。具志川、与勝（与那城、勝連）、石川と旧市町の地域性は今も強いが、特に大票田の具志川での得票は必須とみて、各陣営が掘り起こしに取り組む。
松田久男（63）＝無所属・新
大屋政善（68）＝自民・新
照屋大河（53）＝社民・現4
島袋あかり（43）＝無所属・新
山内末子（66）＝無所属・現4
喜屋武力（64）＝自民・新
西新屋光男（65）＝無所属・新
【宜野湾市区】
定数3を与党系3人（現職1、前職1、新人1）と野党系の現職2人、中立系の新人1人が争う。与党は現有1議席からの増加を、野党は現有2議席維持を目指す。接戦が予想され、与野党陣営双方で票の奪い合いが激化している。
呉屋宏（65）＝自民・現3
又吉清義（66）＝自民・現3
玉城健一郎（39）＝無所属・現1
宮城一郎（57）＝社民・前1
仲西春雅（62）＝立民・新
比嘉隆（46）＝無所属・新
【名護市区】
名護市区は定数2に対して与党現職1人、野党・中立からそれぞれ新人1人が立候補する。同市区では12年ぶりの選挙戦となり、各陣営は他候補より票を獲得しようと、街頭活動に奔走した。賛否が分かれる辺野古新基地建設に対する姿勢にも注目が集まる。
山里将雄（67）＝無所属・現1
伊波勝也（65）＝無所属・新
比嘉忍（56）＝自民・新
【国頭郡区】
定数2に対して3人が立候補した国頭郡区では、野党の現職1人と与党の新人2人が立候補しており、与党新人らで票の奪い合いが予想される。候補者らの地盤は分かれるが、大票田の金武、本部を中心に、それぞれが票固めに尽力してきた。
儀保唯（39）＝無所属・新
仲里全孝（59）＝自民・現1
喜納政樹（52）＝無所属・新
【那覇市・南部離島区】
那覇市・南部離島区は与党系8人、野党系5人、中立系6人の19人が定数11を争う激戦になっている。同区での議席の変動は全体の与野党構成に大きく影響する。
県政与党の共産、立民、社民、社大に野党の自民、中立の公明、維新と県内7政党すべてが公認候補を擁立した。与党系候補は政党や労組など基礎票からの上積みを目指す。野党・中立系候補は企業や団体、支持母体の票固めを徹底する。無所属の候補は地盤や無党派層からの集票を狙う。数十票差で当落が分かれる可能性もあり、離島の票も注目される。
上原章（68）＝公明・現5
仲村家治（62）＝自民・現1
渡久地修（71）＝共産・現4
新垣淑豊（48）＝自民・現1
山田英久（62）＝無所属・新
糸数昌洋（63）＝公明・新
當間盛夫（63）＝維新・現5
吉嶺努（47）＝無所属・新
西銘啓史郎（66）＝自民・現2
上地健司（44）＝諸派・新
平良識子（45）＝社大・新
比嘉瑞己（49）＝共産・現3
與儀喜邦（67）＝立民・新
上原快佐（44）＝無所属・現1
喜屋武幸容（50）＝社民・新
坂井浩二（49）＝無所属・新
喜友名智子（47）＝立民・現1
前泊美紀（51）＝無所属・新
宮城恵美子（75）＝無所属・新
【浦添市区】
8年ぶりの選挙戦で、定数4に現職と新人3人ずつが出馬し街宣などに力を入れている。県議会の与野党構成が変動する可能性があり、公認候補を擁立した各政党幹部も応援に駆け付け、てこ入れを図った。組織票のほか、無党派層の投票行動も鍵を握る。
島尻忠明（57）＝自民・現1
当山勝利（61）＝社大・現2
西銘純恵（73）＝共産・現4
古波蔵保尚（47）＝維新・新
松下美智子（69）＝公明・新
照屋力（40）＝無所属・新
【島尻・南城市区】
島尻・南城市区は定数4に対し、現職2人、新人3人が立候補している。与党系は2人、野党系は3人。現有議席は与党1人、野党の自民2人、中立の無所属1人だ。与野党共に議席の拡大を狙い、票の切り崩しが激しく展開されてきた。
新垣善之（45）＝無所属・新
瑞慶覧長風（31）＝社大・新
徳田将仁（37）＝自民・新
座波一（64）＝自民・現2
玉城武光（75）＝共産・現2
【豊見城市区】
定数2を巡って与野党それぞれの現職と中立の諸派新人1人が立候補した。各陣営は支持を受ける市議からの支援や街頭演説、電話作戦を通じて基礎票を固めてきた。SNSでショート動画を発信して無党派層の取り込みも図る。
瀬長美佐雄（62）＝共産・現2
島袋大（51）＝自民・現4
川上真依（28）＝諸派・新
【糸満市区】
定数2を野党系現職1人と与党系新人2人、中立系新人2人の計5人が争う。県議選と同日に投開票となる糸満市長選には4人、市議補選には7人が立候補しており、一部県議候補とも連携する。集票の相乗効果が発揮できるかが鍵となる。
大田守（65）＝維新・新
玉城安男（76）＝無所属・新
上原徳一郎（64）＝共産・新
玉城哲郎（38）＝無所属・新
新垣新（49）＝自民・現2
【宮古島市区】
定数2の宮古島市区は、与党系現職1人と野党系の現職1人、野党系無所属新人1人の計3人が立候補した。島外から大物政治家が応援に入るなど激戦を展開してきた。選挙結果によっては来年1月に予定される市長選への影響も予想されており、注目が集まる。
國仲昌二（63）＝立民・現1
下地康教（64）＝自民・現1
新里匠（47）＝無所属・新
