記者会見する上川陽子外相＝4日午後、外務省
明 真南斗 【東京】上川陽子外相は４日、外務省で臨時会見を開き、相次ぐ米兵性的暴行事件に関連し、事件の情報を沖縄県や防衛省に伝えていなかった外務省の対応を巡り「さらなる工夫や改善ができないかと考えている」と述べ、重大事案が発生した場合の地元自治体との情報共有の在り方について、政府として対応策を近く発表する考えを示した。
上川外相は、玉城知事から３日に事件に対する抗議を受け、県への通報徹底についても要請を受けていた。会見で「地元での犯罪対策や住民の不安に向き合っているのは地方自治体だ」と強調し、その観点から工夫や改善を検討しているとした。
一方、今後は捜査機関が公表していない事件も外務省の判断で地元自治体に通知するのか問われ「今後も、捜査当局の判断を踏まえつつ対応していくことになるだろう」と語った。
林芳正官房長官とも４日に対応策に関して相談したと明らかにした。重大事件について「多くの米軍施設・区域を抱える沖縄の方々の不安と心配を踏まえ、被害者のプライバシーや捜査への影響を踏まえつつ、関係省庁としっかり検討している」と述べた。事件については「個人的にも耐えがたく思っている」と述べた。
（明真南斗）
