【東京】昨年11月に鹿児島県・屋久島沖に米空軍の垂直離着陸輸送機CV22オスプレイが墜落した事故について米軍が事故調査報告書を公表したことを受け、木原稔防衛相は2日の閣議後会見で「運用停止、制限を求める考えはない」と語った。「安全対策の措置を講じることで同様の事故について予防や対処が可能だ」と説明した。
ギアにひびが入った理由について「二次的な損傷で初期破損の痕跡が不明瞭になって正確な根本的原因を特定できていない」と述べた。一方で不具合の状況や操縦士の意思決定の問題があったことなどを挙げ「事故の原因は特定されていると言って申し分ない」と強調した。
飛行に重要な部品の不具合について根本的な原因が分からないまま運用を継続して問題ないのか問われ「航空機全般、特にプロペラ機はさまざまなギアが使われており、必ず摩耗する。壊れることは前提」とし「当然交換する。交換前に摩耗が激しくて損傷することもあり得るので警告灯がつくようになっている」と述べた。
(明真南斗)