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佐喜真氏「普天間早期返還掲げ」 桃原氏「四つの無償化目玉に」 <宜野湾市長選2024 政策アンケート>(1) 重要政策 県政・国政


佐喜真氏「普天間早期返還掲げ」 桃原氏「四つの無償化目玉に」 <宜野湾市長選2024 政策アンケート>(1) 重要政策 県政・国政
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 9月8日投開票の宜野湾市長選を前に琉球新報は、立候補を表明している無所属元職の佐喜真淳氏(60)と=自民、公明推薦=と無所属新人で市議の桃原功氏(65)=立民、共産、社民、社大推薦=を対象に政策アンケートを実施した。結果を紹介する。

 重要政策では2氏の違いが浮き彫りとなった。佐喜真氏は「米軍普天間飛行場問題」、桃原氏は「暮らし政策」を重要政策に位置づけた。

 佐喜真氏は普天間飛行場の早期返還と速やかな運用停止を掲げた。まずは返還期日の明確化を政府に求めるとした上で、返還までの期間、常駐機と訓練の全国移転を進めて基地負担軽減を図ると訴えた。

 桃原氏は国保税、保育料、給食費、医療費を無償化する「4つのゼロ」を目玉政策に据える。その上で若者には奨学金返還支援、働き世代には公契約条例制定で賃金向上などと、それぞれの世代ごとに支援策を掲げた。

 玉城デニー県政、岸田文雄政権に対しての評価も異なる。佐喜真氏は玉城県政について「評価しない」、岸田政権は「その他」とした。桃原氏は玉城県政は「評価する」、岸田政権は「評価しない」とした。

 佐喜真氏は玉城県政について普天間飛行場の辺野古移設を巡る県と国の法廷闘争で県敗訴が確定したにもかかわらず、知事は埋め立て工事を認めなかったと指摘。「代替施設建設が進まず、市民の基地負担が拡大した」と批判した。

 岸田政権については、県敗訴を受け、国が県に代わって行政事務をする「代執行」を速やかに実行した上で埋め立て工事を再開したと説明。これにより「普天間飛行場の閉鎖・返還に向けためどが立ったことは評価に値する」とした。

 桃原氏は玉城県政について「基地問題をはじめ、コロナ対策、子どもの貧困対策、物価高騰対策など沖縄が抱える諸課題に真摯(しんし)に向き合っている」と強調。公約の学校給食費無償化に向けた一歩を踏み出していることも評価した。

 岸田政権については、自民党と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)のつながりや裏金問題などで「政治不信を招いた」と批判。辺野古新基地建設を強行し「沖縄をないがしろにする政治には落第点しか与えられない」とした。

 (’24宜野湾市長選取材班)