「大変残念」デニー知事　3000億円に届かず、県民への影響懸念　税制延長には謝意　沖縄予算の概算要求

　2025年度の沖縄関係予算概算要求額が決定したことを受け、玉城デニー知事は30日、コメントを発表した。県が要望していた総額3千億円台に届かず、また沖縄振興一括交付金も県が求めた所要額となお乖離（かいり）があるとし、「大変残念」とした。税制改正要望は、県の要望通り適用期限が2年延長・拡充されたことから謝意を示した。

　玉城知事は駐留軍用地跡地先行取得事業費や農林水産物流通条件不利性解消事業などが新たに項目立てされたことや、離島支援策が拡充されたこと、事項要求に水道施設の緊急整備が盛り込まれたことなどに触れ「ご配慮いただいたものと考えている」とした。

　一括交付金が減少傾向にあることに触れ「さまざまな分野で県民生活への影響が懸念される」とし、県と市町村の切実な要望として増額を要請してきたとした。今回3千億円台に届かなかったことから「政府においては今後の予算編成過程で、事項要求を含む地方向け補助金のさらなる増額で、総額3千億円台を確保していただきたい」と求めた。（石井恵理菜）