【ワシントン9日=石井恵理菜】米首都ワシントンでの講演などを終え、玉城デニー知事は現地で記者団の取材に応じた。共和党系のシンクタンクでの講演は初めてだとした上で「議論ができたことは大変意義があった」と強調した。
対中脅威論が米国内で強まる中「地政学的な重要性は、沖縄からすると地政学的な危険性になっている」とした上で、ミサイルの長射程化が進む中で「何らかの突発的な状況が起こり、それが有事につながってしまうことは絶対にあってはならない」と述べ、沖縄の意見を米国で主張する重要性を語った。
ハドソン研究所のシンポジウムでは中国の脅威にどう対応するかや県議選での与党の議席減、宜野湾市長選での「オール沖縄」候補の敗北についてなど、知事にとって厳しい質問が相次いだ。
玉城知事は「中国脅威論が米国社会では党派を超えて非常に強硬なものとなっているが、沖縄からすると、日本政府に対しては、その強硬論に押されることなく、平和的な外交(に取り組んでほしい)。沖縄の平和外交も、国と国との外交を補完する立場から取り組んで行きたい」と話した。