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「原発ゼロ」推進選択せず 4候補、夫婦別姓に賛成 立民代表選 解雇規制、維持で一致


「原発ゼロ」推進選択せず 4候補、夫婦別姓に賛成 立民代表選 解雇規制、維持で一致 主な政策への4候補の態度
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 立憲民主党代表選の4候補を対象に共同通信が実施した政策アンケートで、党綱領に掲げる「原発ゼロ」推進を選択した候補はなかった。衆院選で連携を模索する国民民主党を意識し、慎重に回答したもようだ。自民党総裁選の争点になっている選択的夫婦別姓には全員賛成し、解雇規制は維持すべきだとの答えで一致した。17日集計した。
 立民綱領は「原発ゼロ社会を一日も早く実現する」と明記している。アンケートで原発・エネルギー政策の考え方を尋ね、選択肢に「原発ゼロ政策を推進すべきだ」「原発依存を減らしていくべきだ」「原発再稼働を容認すべきだ」を提示。自由記述欄も設けた。
 野田佳彦元首相(67)は「安定供給のための足元の再稼働と原発に依存しない社会を実現する中長期政策は分けて考える」と強調。吉田晴美衆院議員(52)は立候補時の政見で「一日も早く原発ゼロ」をうたったが、アンケートには「脱炭素社会の一日も早い実現」と記した。枝野幸男前代表(60)、泉健太代表(50)は「依存を減らしていくべきだ」を選んだ。
 自民内で賛否が割れる選択的夫婦別姓は全員が賛成。野田氏は速やかに実現とし、枝野氏は「誰もが生きやすい社会をつくる」と訴えた。泉氏は民法改正による導入を求め、吉田氏は、同姓か別姓かは当事者が決定すべきことだと主張した。
 解雇規制に関し泉氏は、緩和すれば「生活の安定しない労働者が増加する」と懸念を示し、吉田氏は「日本の規制は欧州に比べて厳しいわけではない」と指摘した。一般ドライバーが有料で客を運ぶ「ライドシェア」では、野田氏が「地方の移動手段不足を踏まえ、慎重に検討すべきだ」と提唱。他の3氏はいずれも反対を選んだ。
 人手不足を背景とした外国人労働者受け入れの考え方では見解が割れた。野田氏は受け入れ拡大に「慎重な対処」を要求。吉田氏は「まず国内雇用の安定」とし、国内の潜在的労働力活用を優先させるとした。
 枝野、泉両氏は「受け入れ環境の整備を進めるべきだ」を選択し、外国人から「選ばれる日本」を唱えた。