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【政党に聞く】新基地中止し政治変える 田村智子氏(共産党委員長)<衆院選2024沖縄>


【政党に聞く】新基地中止し政治変える 田村智子氏(共産党委員長)<衆院選2024沖縄> 共産党の田村智子委員長
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 27日投開票の衆院選。各政党は今回の選挙について意義や争点をどのように位置付け、沖縄関連政策を訴えているのか。それぞれの首脳・幹部に聞いた。

 ―今回の衆院選で争点をどう位置付けるか。

 「石破茂首相は総裁選で話してきたことについて次々と手のひら返ししている。こんな信用できない政権でいいのかが問われる。経済や平和、安全保障、人権などあらゆる分野で政策の行き詰まりが明らかになっている。『政治をもとから変える』と掲げ、躍進を訴える選挙にしたい」
 「石破首相は幹事長時代に、沖縄選出・関係の国会議員を辺野古(新基地建設建設)容認に転落させた張本人だ。軍事突出の強権政治を進める政権になるだろう。一日も早くこの政権を終わらせなければならない」

 ―沖縄の基地負担軽減にどう取り組むか。

 「まずは辺野古新基地建設を中止することだ。強行すれば巨大な基地を未来永劫(えいごう)、沖縄に押し付けることになる。辺野古にこだわることが普天間の固定化を招いているのではないか。直ちに閉鎖・撤去すべきだ」
 「屈辱的な日米地位協定を一刻も早く改定する必要がある。日米同盟が絶対だという思考停止の政治でいいのか。首相になると思っていない時には色んなことを言い、いざ首相になれば(改定に)指一本触れなくなる。思考停止を打ち破ることが求められている」

 ―県内での自衛隊増強に対する賛否は。

 「米軍の指揮下で敵基地攻撃できるようにする体制づくりで危険だ。攻撃される危険性を生み出している。進められているのは日米同盟強化、中国包囲のミサイル網、戦争の準備に沖縄を総動員していくことだ。断じて認めるわけにはいかない」

 ―沖縄の経済発展や離島振興をどう考えるか。

 「国が振興予算を減らしているのが重大問題だ。学校やインフラの改修に遅れが生じる。沖縄が地上戦で犠牲になり、その後も米国支配で痛苦の体験を国が押し付けたという反省に基づくはずだ。基地を受け入れないから減らすなんてことはあってはならない。削った分を直ちに戻すべきだ。離島振興は超党派で大いに進めていきたい」
 「沖縄の経済発展を妨げているのは米軍基地だということが明らかになってきている。返還跡地で雇用も増え、経済の活性化に非常に役立っている。撤去を求めていく」

(’24衆院選取材班)