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【3区】物価高と基地に対応 屋良朝博氏(立民) 候補者インタビュー<衆院選2024沖縄>


【3区】物価高と基地に対応 屋良朝博氏(立民) 候補者インタビュー<衆院選2024沖縄> 自身の政策を訴える屋良朝博氏
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 琉球新報は27日投開票の衆院選に沖縄3区から立候補している、立民前職の屋良朝博氏(62)、自民前職の島尻安伊子氏(59)、参政新人の新城司氏(46)の3氏にインタビューを実施した。候補者らは今選挙戦の争点や選挙区内の課題解決策などを訴えた。米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設については賛否が分かれた。 (’24衆院選取材班)

 ―最大争点は何か。

 「自民党の裏金隠しや旧統一教会との癒着を許さない。政治を変えて生活を守る。そのためには政権交代しかないということが大きな争点だ」

 ―選挙区内の課題と解決策は。

 「まずは物価高だ。中でも、所得が低く物価も高い沖縄は苦しい。解決しなければならない。普天間飛行場や辺野古埋め立ての問題、PFOSや環境アセスの問題などもある。物価高対策と基地問題に対応していく」

 ―強く訴える政策と政治家としての強みは。

 「沖縄の経済発展に何が欠けていて、どうしたらいいのかを訴えていく。記者として、長い間、米軍基地問題を担当した。地位協定や米軍の配備の問題などを分析し、解決策を訴えることができるということが最大の強みだ」

 ―岸田内閣と石破内閣の沖縄政策の評価は。

 「岸田内閣は安倍晋三元首相の国葬や安保3文書などを閣議決定で決めた。民主主義を否定している。国民の合意も得ずにこれらを進めたことは有害だったと思う。石破内閣は、やると言っていたことを所信表明に取り入れていない。評価以前の問題だ」

 ―辺野古新基地計画への賛否は。今後も争点となるか。

 「反対だ。最高裁の判決は、行政不服審査の手続き論だ。辺野古の現状は一切審議していない。また、沖縄県議会は過去に、海兵隊の県外、国外移転を決議している。それを踏まえれば、辺野古に移す、移さないという議論はナンセンスだ。沖縄への負担の押しつけが続く限り、終わらない問題だ」

 ―沖縄振興にどう取り組むか。

 「沖縄では送料など物流コストが高く、製造業が育っていない。ものを作る製造コストも全国と比べて倍だ。渋滞による経済的な損失も大きい。鉄軌道の導入など、移動コストを下げるような政策を進めなければ沖縄の発展は望めない」

 ―南西諸島への軍事強化の評価は。

 「反対だ。経済的な交流や外交を通じ、敵対国であっても融和を図るということが安全保障政策であり、抑止力はその一部でしかない。政策の根本が間違っている」