【チャイナ網路】「品東西家居」


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 台北での楽しみの一つが、生活雑貨のショップめぐりだ。1994年にIKEAが上陸し、同年、台湾の「生活工場」がオープンして以来、多くの企業が次々と参入。2004年には「無印良品」が1年で5店を展開して大成功するなど、激戦状態の観さえある。
 今お気に入りは「品東西家居」。「生活工場」の創業者・登学中(48)が新たに立ち上げたブランドだ。「生活」が「無印良品」をほうふつとさせるのに対し、「品東西」はよりオリエンタルな雰囲気。欧米のデザイナーを使い、東南アジアで生産するため、スタイリッシュだが驚くほど安い。
 大陸展開を目指し、氏が「生活工場」を辞したのは02年だった。翌年のSARS騒ぎで、再起が絶望視されたが、わずか1年で台北都心のデパートに800坪の売り場という、華々しい再デビューを果たす。
 キッチン用品からインテリアまで、オリジナルアイテムは4000以上。「米でも雑貨はシリコンバレーが最速成長」と、昨年はIT貴族を狙った新竹店を成功させた。元日には台湾最大の書店内に5店目をオープン。次の上海出店に向け、挑戦は続く。
(渡辺ゆきこ、本紙嘱託・沖縄大学助教授)