【交差点】気になるテレビ番組


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 福州に生活していて、最近気になるものの1つにテレビ番組がある。10年ほど前に比べ番組の内容に変化が起きているのである。
 ニュースやドキュメンタリー、いわゆる政府広報的な内容から、一種のバラエティーものや料理番組なども比較的多く登場するようになってきたのである。近ごろはオリンピック開催との関連なのだろうか、その種の番組では「西洋料理やヨーロッパ人等のシェフ」がテレビに登場するなど、料理番組を通した外国の紹介なども見られ幅広い番組内容になった感がする。
 また、スタジオ公演の模様を放映する番組も増え、学者や評論家などによる講演や討論内容もテレビを通して多くを聴くことができるようになってきた。
 もちろん、一人っ子政策の時代要請なのか子供向けの番組も多く、「漫画・アニメ番組」から「子供たちの秀でた才能を披露する芸能・芸術番組」やら、また、「幼児教育番組」なども多彩に報道されるようになってきた。
 経済や社会の発展に伴ってその地域や国の姿や動きがテレビ番組を通して映し出されるのも、文化や価値観に差こそあれ洋の東西を問わずどの国でも同様に見られる現象であろう。
 そういう意味では中国とて例外ではなさそうである。しかし、それでも、やはり気になるのが同じ時間帯で全く同様な内容の画面が一斉にどの番組でも放映されることである。また、歴史、特に過去の戦争絡みの番組内容が何度も繰り返し依然として放映されるのは、たとえ時代・社会が変化していようとも広い国土と13億の人口を抱える中国ならではのことなのであろうか! またまた、気になる今日このごろである。
 (仲宗根信明・県産業振興公社福州事務所長)