軽症患者の搬送で緊急を要する患者に救急車が対応できず、重症患者が搬送中に死亡するという不幸が大里仁化管轄内で起こった。
この管轄には2台の救急車のみ。その日、1台目は交通事故に対応し、2台目は急病の電話を受けて出動した。だが2台目の患者は慢性疾患の軽症。救命士は規定に合わないと退けたが、相手に脅されやむなく病院に搬送した。
しかし、2台が出払った後、山間部から救急の連絡が入った。やむなく近隣の分隊に支援を依頼したが、土地勘がなく手間取ったことで、患者は搬送中に出血多量で死亡した。
この地域は人口が多く、各部隊は毎月100件から多いときは200件以上の救急出動がある。発熱や下痢など軽い病状で救急車を呼ぶ理由はただ1つ、タクシー代をけちることだという。