「沖縄の大幕」完成 ブラジル県人会に贈呈へ


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 県人のブラジル移民100周年を記念して、首里城大幕を贈る会(久保田照子代表)は8月24日にブラジルで行われる記念式典に合わせ、沖縄本島の海岸や海を描いた大幕をブラジル県人会に贈る。大幕は琉舞や芝居などの舞台美術を手掛けている新城栄徳さん(70)が約2カ月かけて制作した。贈呈を前に、久保田代表と新城さんは15日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで大幕を披露した。

 大幕は横10メートル、縦7・5メートル。那覇と北部から見た海の風景を合わせた形で描かれており、左側には慶良間諸島や波上の海岸、右側には伊江島や伊是名島、伊平屋島が鮮やかに描写されている。新城さんは「移民した1世の皆さんが旅立つ船から見て、沖縄を胸にとどめたと思われる風景を描いてみた」と話した。
 首里城大幕を贈る会は1995年にハワイに贈って以来、海外の県人会に大幕を贈り続け今回で9回目。ブラジルと同じ移民100周年を迎えるアルゼンチンにも贈呈を予定している。大幕は久保田代表が記念式典にブラジルを訪れ直接贈呈する。久保田代表は「ブラジルのお年寄りたちはこの幕を見て沖縄を懐かしみ、喜ぶだろう」と語った。