沖縄総合事務局は19日までに、2012年7月15日現在の県内耕地面積を発表した。前年から0・5%減の3万8900ヘクタールで、耕作放棄地の増加が影響した。
復帰直後の1972年と比較すると、15・3%減となった。
同事務局が11年7月15日~12年7月14日にまとめた統計によると耕作放棄地の解消につながる土地の開墾が129ヘクタールあった一方で、宅地や道路用地などへの転用が75ヘクタール、新たな耕作放棄地が199ヘクタール発生し、減少が上回った。耕作放棄地の増加は、農家の高齢化や後継者不足などが影響した。
種別で見ると、畑は0・3%減の3万8100ヘクタール、水田は1・6%減の851ヘクタールだった。
72年に4万5940ヘクタールだった県内の耕地面積は、沖縄国際海洋博覧会開催に関連した土地の転用や企業の土地買い占めなどにより、77年まで減少を続けた。しかし78年以降は、農地・草地開発事業や農地の買い戻しなどで増加傾向に転じ、92年に4万7100ヘクタールと復帰後最高を記録した。
その後はパイナップルの輸入自由化や耕作放棄地の増加などにより再び減少傾向で推移している。
県内耕地の特徴は耕地に占める水田の割合が全国最低の2・2%である一方で、畑の占める割合が97・9%と最も高い。牧草地の割合は15・3%で全国3番目に高く牧草地面積も5970ヘクタールで全国6番目に多い。