農村振興における農業整備事業の役割を広くアピールすることを目的に、第35回全国土地改良大会・沖縄大会(同事業団体連合会、県土地改良事業団体連合会主催)が21日、「水土里(みどり)豊かな守禮の邦 美(ちゅ)らさん真心 おーきな和」をテーマに3日間の日程で開幕した。
同日、那覇市の県立武道館で式典が開かれ、全国47都道府県の行政、土地改良関係者ら約2500人が参加。地域農業の再生へ向け、農村の環境保全の持続などを目指すとした大会宣言を採択した。
大会は沖縄の本土復帰40年の記念事業として位置付けられ、県内での開催は初めて。式典であいさつした県土地改良事業団体連合会の古謝景春会長(南城市長)は「県内の地下ダムや軍用地返還後の再整備を紹介できるのは喜ばしい」と述べ「参加者で太い絆をつくり、農村再生に取り組んでいこう」と呼び掛けた。
式典では、地域の土地改良事業功績者として、農林水産大臣表彰に石垣島土地改良区の大浜長照前理事長ら6氏を表彰。また、会場には東日本大震災後の東北地方の農地復興事業や、沖縄県内の畜産基地建設、かんがい整備事業などを紹介するパネル展示もあり、参加者らの関心を集めた。
大会宣言を務めた県農業青年クラブ連絡協議会の仲宗根正人さんと新崎薫さんは「地域農業の再生に向け、農村の水、土、里を守り、引き継いでいくことを沖縄から全国に向けて宣言する」と力を込めた。
22、23の両日は、県外参加者ら約900人が5コースに分かれて県内土地改良事業を視察する。