1区、国場氏を下地氏猛追 衆院選沖縄選挙区


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沖縄選挙区で投票する人を決めていますか

 琉球新報社は、16日投開票の第46回衆院議員選挙に向け、共同通信社と合同で4、5の両日、県内有権者を対象に電話による世論調査を実施した。本紙の取材を加味して中盤情勢を探ったところ、沖縄1区は国場幸之助氏(自民・新)が、現職大臣の下地幹郎氏(国民新・前4)を押さえて、やや先行する。

下地氏が猛追して、赤嶺政賢氏(共産・前4)が続く。2区の照屋寛徳氏(社民・前3)は優位な戦いを展開。3区は、前職を押さえて比嘉奈津美氏(自民・新)がややリードしている。4区は西銘恒三郎氏(自民・元2)がやや先行する。2区を除いた選挙区で、自民候補が前職を上回る勢いを見せている。
 全体では約5割が投票する候補者を決めておらず、最終盤の運動次第で投票行動が左右される可能性が高く、流動的な要素を残す。判断を保留しているのは無党派層が中心で、当落の鍵を握りそうだ。
 沖縄1区は、国場氏が基盤となる自民、公明の支持者を着実に固めた。下地氏は、国民新と民主の支持者を押さえているが、前回選挙で取り込んだ社民など革新票を逃している。赤嶺氏は共産を固めて、社民、社大など革新票を取り込む。
 2区は、照屋氏が社民、共産、社大の革新票を着実に押さえた。国民新や日本未来、日本維新の票も取り込む。続く宮崎政久氏(自民・新)はまだ、自民、公明の支持者を4割程度しか固めきれていない。
 3区は、比嘉氏が自民を固めているが、推薦を受けた公明に浸透しきれてない。玉城デニー氏(未来・前1)は、離党した民主の一部支持者を取り込むも、まだ広がりに欠ける。
 4区は、西銘氏が基盤の自民、公明の6割を固める。後を追う瑞慶覧長敏氏(無所属・前1)は、離党した民主のほか社民や社大、共産の一部を取り込んでいるが、やや遅れを取っている。
 このほか、1区の安田邦弘氏(維新・新)、2区の金城利憲氏(維新・新)、永井獏氏(無所属・新)、3区の金城竜郎氏(幸福実現・新)、大城俊男氏(維新・新)、崎浜宏信氏(民主・新)、宮里昇氏(共産・新)、4区の真栄里保氏(共産・新)、大城信彦氏(民主・新)、魚森豪太郎氏(維新・新)は支持の広がりが乏しく、知名度の低さや支持基盤の弱さが影響している。

<調査の方法>
 4、5日の2日間、県内の有権者を対象にRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で調査を実施した。RDDはコンピューターで無作為に電話番号を作り出してかける電話調査方法。電話帳に記されていない有権者も調査対象となる。性別、年代別など精度の高い調査が可能。県内4選挙区で計1281件の回答を得た。