県、金融特区の規制緩和要請へ 投資呼び込み狙う


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 仲井真弘多知事は5日の県議会12月定例会の代表質問で、県内への企業誘致促進を目的に、プロ投資家向け市場のTOKYO PRO Market(東京プロマーケット)の活性化へ、国に金融特区の規制緩和を求めていく考えを示した。

沖縄特別振興措置法の改正で、キャピタルゲイン(資本利得)や税制の免除、優遇は認められず、今後新たな要望項目を検討していく。
 仲井真知事は県議会12月定例会で、東京プロマーケットへの上場審査などを行う「OKINAWA J―Adviser」(沖縄ジェイ・アドバイザー)について、「Jアドバイザーを活用した上場支援をするとともに、東京プロマーケットの活性化に必要な規制緩和を図り、金融関連企業や国内外の投資家の資金が金融特区に集まる環境整備に取り組んでいきたい」と述べた。
 さらに「Jアドバイザーの設立で金融特区における金融ビジネスの集積や高度化の促進と県内ベンチャー企業などの成長支援が図られると考えている。日本の株式市場へ上場を希望する国内外の企業が、県に進出するインセンティブ(動機付け)ともなると期待している」と話した。
 平良敏昭商工労働部長は金融特区について「3月末で10社が進出し、雇用は470人が確保されているが、法人税40%軽減の対象事業認定は1社もないことは大きな課題だ」と指摘。「Jアドバイザーの審査を受けて上場していく仕組みをつくっていきたい」と述べ、12~13年度に香港やシンガポールなどアジアの金融市場との連携について調査し、14年度に規制緩和や税制要望したい考えを示した。末松文信氏(自民)への答弁。