新感覚の巾着開発 ミンサー織+新素材の綿布


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八重山ミンサーと新素材を合わせた新作品を発表するあざみ屋の新賢次社長(右)とかばんデザイナーの由利佳一郎氏=19日、那覇市の琉球新報社

 八重山のミンサー織を製造・販売するあざみ屋(石垣市、新賢次社長)は、かばんの世界的デザイナーの由利佳一郎氏と提携して、新たなスタイルの巾着やペンケースなど新作9点を開発した。

 ミンサー織と、なめし革の風合いを持つ綿布の新素材タンナーコットンを合わせた新たなスタイル。あざみ屋の職人が兵庫県豊岡市の由利氏の工房で研修し、従来なら外注しなければならない縫製過程などを石垣島内で生産できる体制を築いた。年明けの1月5~11日に那覇市のリウボウで、2月中は沖縄市のプラザハウスで展示販売する。2月6~8日は、雑貨関係で国内随一の東京インターナショナル・ギフト・ショーに単独ブースを開設する。
 由利氏は、今年3月にイタリアのかばん見本市のスタイル&イノベーション部門で日本人では初めて最高賞を受賞。9月には別のイメージ&コミュニケーションでも受賞した。9月の受賞の際はミンサーと皮革を使用したバッグも発表し、イタリアの有名ブランドに生地を提供している業者からミンサーが高い評価を受けたという。
 新社長は「自信を持って今以上にものづくりの仕事をやっていきたい。40年以上、県内でものづくりをやってきたが、新しい転換点としてやっていきたい」と抱負を語った。
 由利氏は「八重山ミンサーは革との相性がよく、かっこいい新しい価値を生むのではと思った。巾着は利便性も考えてアレンジした」と話した。料金は1万円~2万5千円。問い合わせは、あざみ屋(電話)0980(82)3473。