三線糸巻きで特許 うるま市出身の安慶名さん


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【大阪】大阪在住の県出身者が、三線の新型カラクイ(糸巻き)を開発して特許を取得した。

弦の緩みや逆戻りを防いで簡単に調弦でき、さらに交換も容易にできるようにしたのがポイントとなっている。
 特許を取得したのは大阪市内で金属加工業を営む安慶名英之さん(56)=旧具志川市出身。エイサー団体を主宰しており、三線を演奏する子供たちがカラクイの扱いに四苦八苦しているのを見て開発を思いついた。
 およそ3年間の試行錯誤の結果、金属ねじやナット、特殊樹脂を組み合わせた構造にたどりついて2009年に特許を申請。今年7月に認定書が届いた。
 従来のカラクイを模したキャップをかぶせて伝統的外観も保てる。安慶名さんは「握力が弱い子供や年配の方も容易に使えるようにした」と語る。
 商品名を「むどぅらんカラクイ」と名付けた安慶名さんは現在、本土の三味線向けも開発中。「さらに改良を加え利用者を増やしたい。将来的には沖縄に製造場を設け、地域の雇用に貢献したい」と目標を語る。
 「むどぅらんカラクイ」は1本6千円。3本セットは取り付け料込みで2万円。問い合わせはエージーエヌ機工(電話)06(6577)8285。

特許を取得した三線のカラクイ
安慶名英之さん