初日の出 願い込め 与那原町「歌い舞い始め」に50人


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初日の出に向かって「かぎやで風」などの琉舞を踊る町文化協会会員と子どもたち=1日、与那原町与那古浜公園

 【与那原】琉球王朝時代、国王が「神の島・久高島」(南城市知念)へ参詣のため船出したという与那原町の与那古浜公園で1日、町民の健康と繁栄を祈願して初日の出歌い始め舞い始めが開催された。

 町文化協会(座波朝正会長)主催。3回目を数える今年の元日は天気に恵まれ、久高島周辺を金色に染めながら昇る朝日に参加者は感動した。
 午前6時すぎ、古典音楽六流派の師匠らが奏でる三線の音色に乗せて、古典芸能部の山内小夜部長ら会員50人余が「かぎやで風」「恩納節」などを舞った。踊ってしばらくすると朝日が顔をのぞかせ、薄暗かった空が金色に輝き、会員らの顔を浮かび上がらせた。
 4年前に同町に移り住んだ福岡県出身の片岡栄一さん(44)は家族4人で参加。娘たちと踊りに加わり「沖縄の文化をもっと知りたくて三線も習っている。日の出を拝みながら三線に合わせて踊れるのは最高」とすがすがしい表情を見せた。
 座波会長は「3年前から取り組んできた初日の出歌い始め舞い始め行事。朝日を拝むことができたのは今回が初めて」と参加者全員と喜んだ。
(知花幸栄通信員)