【石垣】格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーション(大阪)の井上慎一最高経営責任者(CEO)と中山義隆石垣市長は21日、石垣市内のホテルで共同会見し、6月14日から大阪(関西)と新石垣空港を結ぶ路線を1日1往復運航すると発表した。
那覇―新石垣も9月13日から1日1往復運航する。LCCの国内離島路線就航が正式に決まるのは初めて。地元では運賃低減や観光客増加に期待が高まっている。
大阪―新石垣の運賃は6190~2万6990円。那覇―新石垣は3290~1万4790円。同社は3月31日~10月26日のサマーダイヤ期間の国内線運航計画として国土交通省に申請した。
現石垣空港は滑走路が1500メートルと短く、これまでLCC各社が使用する機材では利用することができなかった。3月7日に開港する新石垣空港の滑走路は2千メートルになるため、LCC就航が可能となる。
現在6機体制の同社は今夏に10機体制、2015年に17機体制に移行する予定で、使用機材の増加に伴い路線も拡充する。
井上CEOは法事などの親族訪問、同窓会など新規の顧客を開拓することで既存路線と競合せず、航空便利用の需要増に注力することを強調。「(搭乗率)7割から7割5分を見込んでいる。関西からの観光客を倍増させたい」と話した。
中山市長は「LCCの客層に対応するため市街地への移動に費用がかからないようにし、宿泊施設を幅広く備えることを考えている。来島回数や滞在日数の増加が期待できる」と話した。