成功の鍵 人「財」教育 加賀見氏が講演


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 会員制の講演会組織「琉球フォーラム」(主宰・富田詢一琉球新報社長)の2月例会が19日、那覇市のロワジールホテル&スパタワー那覇で開かれた。

東京ディズニーランド開業などに携わったオリエンタルランド代表取締役会長の加賀見俊夫氏が「東京ディズニーリゾートにおける顧客満足について」と題して講演した。
 加賀見氏は、ソフト面として「安全な空間」「礼儀正しいおもてなし」「ショーの一部としての業務」「効率性」を意味する言葉の頭文字を取った「SCSE」を徹底し、これらをうまく連動させることで高い顧客満足度を維持していると説明。施設の規模やアトラクション開発などハード面の充実と併せ、ソフト、ハードの連携による魅力創造をアピールした。
 1983年4月の東京ディズニーランド開業時には年間1千万人ほどだった来場者は、毎年100万人近く増え続け、需要増に対応する形で15年後に東京ディズニーシーを開設。現在は年間2700万人が訪れるまでに成長した。9割がリピーターという。
 加賀見氏は成功へのキーワードとして、首都圏からの適度な距離やトップの情熱などのほか、人「財」教育を例に挙げ、「キャスト(従業員)とゲスト(来場者)の満足は表裏一体。現場の苦労を理解しキャストを大切にするためのイベントを定期的に行っている」と説明した。

東京ディズニーリゾートの経営戦略に熱心に耳を傾ける琉球フォーラムの会員ら=19日、那覇市のロワジールホテル&スパタワー那覇
加賀見俊夫氏