県、EV推進協を設立 「超小型」可能性も議論


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電気自動車産業の振興を目指し発足した「島しょ地域型電気自動車推進協議会」=19日、県庁

 県は19日、電気自動車(EV)産業の振興を図る「島しょ地域型電気自動車開発推進協議会」を立ち上げ、第1回会合を県庁で開いた。1月31日に施行された軽自動車よりも小さい2人乗り自動車「超小型モビリティ」の認定制度への対応についても協議。

今後、超小型モビリティを活用した街づくりの可能性も探り、沖縄の地域特性に適した地産地消型EV開発による産業振興を目指すことを確認した。
 協議会は県内の自動車開発メーカーや自動車整備会社、琉球大学工学部、沖縄工業高等専門学校、自治体などで構成。会長は県の安里肇産業振興統括監が務める。
 県内では現在、うるま市のものづくりネットワーク沖縄が関連企業や自治体と連携し、市販の自動車にモーターやバッテリーなどを取り付ける改造EVの製作に取り組む。そのほか、自動車開発メーカーのピューズが改造EVバスの製造を手掛けるなど、EV産業が芽生えつつある。
 一方、国が(1)軽自動車より小さい(2)乗車定員2人以下(3)定格出力が8キロワット以下(または排気量125cc以下)―の自動車を超小型モビリティとして規格化した。運行には認可が必要で申請者は地方公共団体か地方公共団体が組織した協議会と定めている。このため、協議会は今後、EV産業の振興の一環として、超小型モビリティ導入に向けた産業政策の構築を急ぐ方針だ。安里会長は「超小型車運用による安全性や機能性、コスト競争力など課題は多いが、可能性も大きい。事業推進に期待したい」と話した。