情報サービス業のNansei(那覇市)、印刷全般の近代美術(南風原町)、通訳・翻訳業などのアンテナ(那覇市)の3社は提携し、個人や出版社などの電子書籍化を支援する新たな事業を始める。
電子書籍を配信する専用のプラットホーム「ブックトースター」を立ち上げ、3月中旬にもサービスを開始。県産本の全国や海外への発信を後押しし、さらに県内の出版業界の新たなビジネスモデルを支援していく。
県産業振興公社の「2012年度中小企業課題解決・地域連携プロジェクト推進事業」で採択された取り組み。プラットホームの企画、翻訳、外国語書籍の販売などを3社が役割分担し運営していく。
ブックトースターは多機能携帯電話(スマートフォン)のiPhone(アイフォーン)や多機能端末iPad(アイパッド)、アマゾンのキンドル、パソコンなどほとんどの端末での購入、閲覧が可能。電子書籍の販売だけなら初期費用は無料。自社書店サイトや自社書店アプリを作る際にも、迅速化を図り業界最安値でのサービス提供を目指す。
同事業ではこれまでに、ハワイなど海外の県人会などを対象に電子書籍の需要に関するアンケートを実施した。沖縄の文化や伝統に特化した書籍を望む声が多かった。県産業振興公社は「沖縄の歴史書の海外の市場性は高い。魅力的な県産本の電子書籍化が進み、新たな雇用も生み出す効果にも期待している」と話した。
ブックトースターの問い合わせは同運営委員会(電話)098(867)1300。