中国展開でブランド戦略 県物産公社が報告書


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 県物産公社は、県の受託事業「県産品中国市場拡大戦略構築事業」の報告書を26日までにまとめた。上海市、深〓市、北京市での県産品のテスト販売や聞き取り調査などを実施した結果、認知度が33・8%だった黒糖以外は特産品の認知度は低かった。

「一貫性と継続性を持った沖縄ブランドの配信」を戦略の重要テーマとして挙げている。
 海外販路の拡大に向け、中小企業が多い県内の状況から安定的な商品供給が課題と指摘。改善策として「需要、客層を絞り込んだ特定市場への参入」「複数の商品とのコラボレーションによる販促」「定期的な物流システムの構築」「観光と連動したブランド化」―などを提言している。
 商品別に見ると、黒糖は中国の紅糖とは異なる価値感があり、塩は天然、甘味が評価され安全性に関心が高いとした。モズクは効能や健康面で人気が高まる可能性があり、泡盛は外装へのこだわりを求める声があった。いずれも調理方法の紹介などが市場浸透へのキーワードとしている。
 沖縄の認知度については上海市で62%、深〓市41%、北京市37%―だった。
 同事業は2010年、12年度の2年間の取り組み。報告書は、中国など海外市場への展開を目指す県内企業への説明などに活用される予定。

※注:〓は土ヘンに「川」