県内月給 15万8019円 医療業最高、底上げ進む


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 求人情報誌ジェイウォームを発行する冒険王(那覇市、佐和田安行社長)は2013年版として県内の賃金動向を27日までにまとめた。各社月給の平均は前年比4148円増の15万8019円、時給の平均は51円増の829円となり、賃金の底上げが進んでいる状況が浮き彫りになった。

時給は過去3年間の調査で初めて800円を上回った。業種別は医療関係の月給平均が19万3296円と最も高かった。
 調査は10年から実施し今年で3回目。12年10月25日の最低賃金改定後から13年1月末までに発行された県内求人3誌の計15冊から抜粋。延べ3493社が提示する賃金を集計した。同社は「前年と比較して求人を掲載する企業件数も上昇している。景気動向は回復傾向にあり、雇用状況が改善しつつある状況がうかがえる」と分析した。
 昨年より賃金が上がった業種はコールセンターや飲食、観光など16業種のうち13業種。情報技術(IT)・コンピューターと教育、建設の3業種は下がった。ただ新規採用する求人企業が増える傾向にあり、IT関係は新規採用枠の増加で平均賃金を押し下げる要因になったとみられる。
 月給の平均が最も低い業種は観光で13万8744円。最も高い医療関係との差は5万4552円だった。理容・美容・エステは前年比1万6583円増の14万5649円で、上がり幅が最も高かった。
 最も高い月給の求人は建設業で31万5610円。最低は昨年に引き続き福祉で11万3677円だった。