「真踊流」技芸継承へ決意 真境名由佳子二代目披露公演


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遊女の「ひーたー」姿が特徴の真境名佳子創作「うむい」を舞う真境名由佳子=3日、那覇市のタイムスホール

 琉球舞踊「真踊流」真境名由佳子の同流二代目披露公演となる初独演会が3日、那覇市のタイムスホールで行われた。

 真境名佳子初代家元の孫である由佳子にとって二代目としての出発点となる舞台。古典、雑踊、創作の計5題を一人で舞い、初代家元の技芸継承へ決意を込めた。
 幕開けは宮城幸子(真踊流佳幸の会会主)、喜納幸子(同流佳喜の会会主)の2人による「かぎやで風」。二代目披露の舞台に花を添えた。
 真境名は「伊野波節」で切ない表情を浮かべ、白雲手、こねり手など女踊の技法で愛する人に会えない女心を表現。「諸屯」も抑えた所作の中で満たされない女心を踊った。
 真境名佳子初代家元の創作「うむい」は、辻遊郭の遊女の「ヒーター姿」を衣装にあごあてなど深い思い入れの動作も見せる「遊びしょんがねー」、一転してリズミカルに気持ちを切り替える「かいされ節」の変化で楽しませた。
 「むんじゅる」は近年から取り入れられたという「月の夜節」「赤山節」のちらしは省き、玉城盛重振り付けの踊り方で披露。唯一の男踊りとして組み込んだ二才踊「高平良万歳」で締めくくった。