5年ほど前になろうか、本紙面でアジアの都市、インフラ、システムは急速に発展しているが、ソフト面や人材はハード面ほど急速には成長できず、アジア人のマナーを考えたときや一緒に仕事をする上で、そのギャップに戸惑うことがあると書いたことがある。しかし、その考えは、アジアの新人類たちを対象とした場合には、少し修正する必要がありそうだ。
年末商戦では弊社でもシンガポール人学生をアルバイトとして採用した。15歳から採用しているが、彼らの礼儀正しさ、システムへの順応性、責任感を身近で感じると、シンガポールの学校教育の素晴らしさやレベルの向上に目を見張るものがある。
沖縄の中学校や高校での教育レベルや学生のレベルが、私が沖縄を離れて13年の間に、どの程度、成長したかは想像の域を出ないが、シンガポールの学生のレベルを観察した場合、沖縄の学生と同等、もしくはそれ以上になっているのではないかと思う。私が沖縄を出る前、まだ学生だったころ、アジアの学生やシステムなどは遅れていると考え、アジア人を少し見下しているところがあった。今、沖縄の学生が私のような間違った視野を持っていないことを願う。
アジアの新人類の実際のレベルはかなり、日本の若者と比較して、近いもしくは既にそれ以上のレベルになっていることを一般的知識として持って、今後の勉強や技術習得に頑張ってほしいと思う。近い将来、沖縄で、日本で、世界で、彼らと競い合うことが、あるかもしれないのだから。
(遠山光一郎、シンガポール現地法人社長)
【交差点】アジアの新人類
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琉球新報社
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