久米島製糖が終了式 4万トン割る不作報告


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農業関係者を前に操業実績を説明する久米島製糖吉永博之取締役=18日、久米島町儀間の久米島製糖

 【久米島】久米島製糖(上江洲智一社長)で18日、同社社員や農業関係者が出席して2012・13期の製糖終了式が行われ、今期の操業実績が報告された。今期の生産量は3万9436トンで、昨年より約4千トン上回ったものの、2年連続で4万トンを割る不作となった。

 生育初期は順調だったが、8月から9月に来襲した四つの台風や、近年大発生している病害虫のイネヨトウの被害が影響し、減産の原因となった。品質は糖度の上昇を待って製糖開始を2月1日に遅らせたが、買い上げ糖度が13・51度と昨年より1・06度低かった。操業期間は、昨年より8日短い71日間だった。
 上江洲社長は「2年連続で生産量が3万トン台と不作で、糖業継続に必要な約65%しか確保できていない。災害からの一刻も早い回復を図るとともに、イネヨトウ防除や作付面積を増やして、安定した生産量確保に努めたい」とあいさつした。終了式に出席した平良朝幸町長は「サトウキビは久米島の重要な基幹産業。来期に向けて、関係機関、農家と一体となって増産に取り組みたい」と話した。
(中島徹也通信員)