オリオンビール(浦添市、嘉手苅義男社長)はノンアルコールビール市場に参入する。独自製法で開発した「オリオンクリアフリー」(350ミリリットル缶)を23日、県内スーパーやコンビニエンスストアなどで発売する。
ノンアルコールビールは大手が先行し県内でも需要が高まっている。同社は独自商品で巻き返しを図り、年間売り上げ200万本を目指す。
オリオンビールは市場調査を含め3年かけて研究開発を進めてきた。同社によると、2012年の県内ノンアルコールビール市場は前年比約30%の伸びと分析され、今後も拡大を見込む。初年度売上高は約1億9千万円を見込み、収益の底上げにつなげる。
同社は、女性を中心に「爽やかな飲み心地」への需要があることに着目。麦汁を使わずにビール風味を再現し、さらにモルト、ホップの両風味と果物のような甘みを適度に配合することで「すっきりした味わい」を実現したという。
担当者によると、大手各社はビール風味を強調する商品を提供。同社は渋味を抑え、女性をターゲットの中核に位置付け、差別化を図る狙い。他社と同等の120~140円程度の価格帯で提供する。
メーンキャラクターに起用されたタレントの川満彩杏さんは「後に引かない飲み心地も沖縄に合っていて、ビールを飲んでいる気分を味わいたい女性が求めていた味。多くの場で活躍すると思う」とPRした。