政府式典に抗議広がる 闘争碑前で集会


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祖国復帰闘争碑の前でガンバロー三唱をする有志の会のメンバーら=23日、国頭村辺戸岬

◆闘争碑前で集会 有志の会「闘い続ける」
 【国頭】中頭青年団OB会や退職教職員らでつくる有志の会などのメンバー約50人が23日、国頭村辺戸岬を訪れ、祖国復帰闘争碑の前で集会を開いた。

 2月に壊され、17日修復が完成した石碑をスクラムで囲んで「沖縄を返せ」を合唱し最後のガンバローを三唱。米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設や、政府が28日に「主権回復」式典を開く動きに対し抗議の声を上げ、沖縄の平和のために闘い続けることを誓った。
 有志の会代表の中根章さん(81)は「1952年、日本政府は奄美と沖縄を(アメリカに)売った。その後、嫌な思いをしながら日本国の主権がないままにやってきた」と振り返り「復帰しても基地の縮小がないまま、今後は辺野古に持って来ようとしている。絶対に基地を造らせない、4・28の(政府主催の)式典をさせないことを誓い合おう」と鼓舞した。
 復帰闘争に携わり、現在石碑の管理をしている祖国復帰闘争を語る会会長の上原一夫さん(77)は「動ける限り、沖縄の魂と平和のために頑張らないといけない」と意気込んだ。

◆大宜味で講演会 宮古は参加呼び掛け
 サンフランシスコ講和条約が発効し、沖縄が日本から切り離された「4・28」にちなむ講演会や記者会見が23日、県内で相次いだ。
 大宜味村憲法九条を守る会は同村の塩屋公民館で「4・28『屈辱の日』を忘れない」と題し講演会を開催。名護市議3人の講話の後、政府が28日に開く「主権回復」式典の開催撤回を安倍晋三首相に求める要請を決議した。
 宮古地域の市議会議員有志や平和団体メンバーは28日に開く「4・28政府式典に抗議する『屈辱の日』宮古地区大会」に向けて会見し、多くの市民の参加を呼び掛けた。500人の結集を目指す。

◆式典反対を表明 豆記者OB会有志の会
 【東京】全国豆記者OB会(光永勇会長)の有志の会が23日、東京都千代田区の日本プレスセンターで会見し、政府が開催する4月28日の「主権回復の日式典」について「沖縄が切り離された日は『完全な主権回復』ではない」と指摘し、式典開催に反対することを表明した。