「メダル取るぞ」健闘祈り壮行会 来月、SO全国水泳大会


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「メダルを取るぞ」と意気込む(左から)翁長紹子さん、新屋忍さん、與那覇秀人さん、湧川洋一さん、与那城卓さん、野田賢司さん=26日、金武町社会福祉協議会

 【金武】「メダルを取ってくるぞー」。金武町内の「就労支援センター どりーむ」で働く知的障がい者4人が、5月3日から5日の間、熊本市で開催される2013年スペシャルオリンピックス(SO)日本・熊本設立20周年記念全国水泳競技大会(NPO法人SO日本・熊本主催)に出場する。26日に同町社会福祉協議会で壮行会が開かれ、意気込む4人を関係者が拍手で激励した。

 SOは、知的障がい者の自立をスポーツ競技で支援する取り組み。全国から約400人の選手が出場する同大会には、沖縄選手団として金武町在住の湧川洋一さん(60)、新屋忍さん(23)、与那城卓さん(24)、與那覇秀人さん(42)の計4人が25メートル自由形などに出場する。壮行会で4人は、選手らを支援するSO日本・沖縄(稲嶺勇会長)の関係者や儀武剛町長を前に、「メダルを取ってきます」「頑張るので応援お願いします」と、意欲をみせた。
 SO日本・沖縄によると、県内からSOの水泳部門へ出場するのは初めて。4人は、2011年ごろから名桜大学やどりーむ、金武町の協力の下、金武町営プールで、翁長紹子指導員とどりーむ職員の野田賢司さんの指導を受け、練習を積んできた。泳げなかった与那城さんを含めて、全員のタイムは徐々に縮まってきたという。
 多くの支援を受けて出場する4人に、翁長指導員は、「大会ではいつもの調子を出すだけ」と激励。集まった支援者には「水泳の技術とともに、日常生活での自立も進んでいる。これも、多くの関係者と金武町のおかげ。本来のバリアフリーが金武町から始まる」と感謝した。