沖縄電力、経常利益38%減 売上高、微増1664億円


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沖縄電力連結決算

 沖縄電力(大嶺満社長)は30日、2013年3月期連結決算を発表した。燃料調整費制度による電灯電力料増などで売上高は前期比0・2%増の1664億3900万円となった。

一方、液化天然ガス(LNG)を燃料とする吉の浦火力発電所(中城村)の稼働に伴い燃料費や減価償却費などが増え、経常利益は38・6%減の63億700万円、純利益は37・9%減の43億1800万円だった。2年連続の増収減益となった。
 売上高は2年連続の増加、経常利益と純利益は3年連続の減少となった。経常利益は連結決算としては過去19年で4番目に低い水準。本業のもうけを示す営業利益は29・8%減の89億6900万円で過去最少となった。
 販売電力量は電灯が3・0%減の28億5100万キロワット時、電力が0・9%減の44億6300万キロワット時となり、合計は1・7%減の73億1400万キロワット時。2年連続の前年割れとなった。電灯では顧客増、電力は新規顧客の需要増があったものの、相次ぐ台風襲来や気温の影響で伸び悩んだ。
 大嶺社長は「昨年秋は台風に加え、気温も過去10年間で最も低かった。さらに今年1~3月にかけては温暖で、冷房、暖房いずれも平年を下回った」と減少要因を分析した。
 単体の売上高は0・6%増の1589億1100万円、経常利益は46・5%減の43億900万円、純利益は38・7%減の30億9800万円だった。2年連続の増収減益。減価償却費が8・5%増となったほか、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の対象となる太陽光発電量増加などで他社購入電力料が前年を上回った。
 14年3月期は販売電力量が75億4400万キロワット時と平年ベースを見込む。連結売上高は1824億円と予測したが、吉の浦火力発電所の2号機稼働などで経常利益は57億円、純利益は40億円と予想した。